【野遊びのススメ】#9 流木オブジェの楽しみ

ギャラリー漂木・宮崎さんに教わる

キャンプや釣りなどで川や海を訪れる機会があったら「流木」を探してみては。長年の歳月を経てできた自然の造形に魅せられ、オブジェや花器などに加工して暮らしの中に取り入れている「ギャラリー漂木(ひるぎ)」(松本市鎌田1)の宮崎浩さん(58)に、作り方や楽しみ方を聞いた。

個性的な自然の造形美に魅力

【流木の魅力】

山に落ちている木と異なり、川や海で流されるうちに偶然に出来上がる造形が最大の魅力です。穴が開いていたり、木目の模様が美しかったり、色合いや肌触りが良かったりと、人工では作れない。この個性的な造形を生かし、自分だけのオリジナルオブジェなどを作っています。


【集め方】

流木を探すポイントは「見た時に何か感じることがあるか」。自分の感性に合ったものがあれば、キープしましょう。自分の生活スタイルの中で「これは何かになるかな?」「どんなことに使おうか」と、考えを巡らせる時間も楽しいです。
自然公園内や私有地などでの採取は違法ですので、気を付けましょう。


【下処理の方法】

拾ってきた流木は下処理が必要です。水道水で汚れを落とし、きれいにします。ブラシと、洗車に使う高圧洗浄機があると便利。その後しっかりと乾燥させます。大きさによっては乾燥に数週間かかることもあります。
乾燥したら、好みの質感になるように手を加えます。やすりで削ったり、サンドペーパーで磨いたり、色を塗ったり、ニスやウッドオイルで光沢を出したり。長く清潔に使えるように、下処理はしっかりしましょう。


【身近なアイテムに】

形が気に入ったらそのまま額に入れて壁掛けに。試験管やガラスの入れ物をセットして花器に。電球と組み合わせておしゃれな照明に。アクセサリー掛けやペン置き、ドアの取っ手やタオル掛け、ハンガーに仕立てることもできます。
ポイントは、あまり形を変えず、自然の造形美を生かしたものにすることです。手を加え過ぎると、流木そのものの魅力が半減してしまいます。難しく考えず、直感を大切に、自分の感性とアイデアで、いろいろな物に変身させてください。
【思い出づくりにも】流木のオブジェ作りは、難しいことは何もありません。下処理さえしておけば、時間がある時に作品にできます。遊びに行って流木を拾った時の思い出にもなります。興味を持ち、身近な物に作り替えて楽しんでみてください。
問い合わせはギャラリー漂木にメール(hirugi@matsumoto-city.com)で。