【ガンズリポート】マッチレビュー 14節・26日 山雅2-1いわき

外山2得点 光る攻撃力

松本山雅FCのMF外山凌が、プロ6季目で初めて1試合2得点を挙げた。前の2試合では、持ち味のクロスからアシストを記録。サイドで、ゴール前で、攻撃力が光る27歳が存在感を増している。

自負満たすのは「優勝して昇格」

絶妙な位置にいて、2得点をものにした。
1点目。FW横山歩夢の左クロスがゴール前を横切り、逆サイドのFW小松蓮が頭で折り返す。2トップがつないだボールの先に、左サイドが持ち場の外山がいた。
2点目も好機にゴール前に入り込み、こぼれ球を一蹴りしてネットを揺らした。
「練習から、クロスに対して中に入っていく意識を持っていた。たまたま実った」と言うが、意識を実行したおかげで、山雅の攻撃に厚みが出たのは確かだ。
名波浩監督は「自分のクロスに酔うところがあったが、点を取るところに顔を出せるようになった。大きな成長」と評価した。
7月には28歳に。選手として円熟期を迎えている。「攻撃の部分で僕がこのカテゴリー(J3)で負けていたら、上を目指せない」。試合前の練習で、先発メンバーでは最後までボールを蹴る姿はおなじみだ。
いわき戦は、三浦文丈コーチに「相対する選手はいい。が、お前の方が絶対にいい」と送り出された。期待に応える結果を出したが、得点直後の表情に浮かんだのは、喜びよりもむしろ険しさだった。
その自負心は、個人の勝負では満たせないのかもしれない。「僕らは昇格が絶対条件。優勝して昇格すると、みんな言っている」。試合後も表情は緩まなかった。