丸の内ビジネス専門学校が講座 女性リーダー活躍へ

丸の内ビジネス専門学校(松本市城西1)内の「丸の内経営研究所」が、実践的な演習で経営視点を磨く「女性リーダー育成プログラム」を初めて開いている。松本地域の企業で働く管理職社員ら8人が参加し、業種を超えて経営課題の解決に取り組んだり、将来のキャリアを見据えて行動計画を立てたりしている。
将来を期待される女性社員が経営思考を磨くとともに、社内のロールモデルに育ち、社外の同じような立場の参加者とつながりを築くことを狙っている。
第1期参加者の所属企業は、アルピコ交通、キッセイコムテック、キッセイ薬品工業、長野銀行、八十二銀行、松本信用金庫、丸一商事、宮原デザイン企画。講師は、同校学校長の内川小百合さんと、独大手化学メーカーBASF日本法人の元副社長、瀬畑一茂さん(松本市)が務めている。
プログラムは今年1月から半年で全12回。前半は、参加者が実際に抱える課題を俎上(そじょう)に載せ、「門外不出」の条件で率直に意見を交わした。職場でのチームづくりといった課題に、畑違いの企業で働く参加者も「私だったら」と自分ごととして考える訓練だ。
普段の職場では出ない発想を受け止め、違うレベルで課題を捉える思考力を養った。参加者からは「もう無理と思うほどしんどかったが、経営者目線に意識が変わった」「気づいたことを仕事に落とし込んで、下の世代につないでいきたい」といった声が上がっている。
後半は将来の目標を立て、講師が個別指導をしている。「取締役を目指す」と宣言した参加者もいる。
同校がプログラムをつくった背景には、男女平等度の指標「ジェンダー・ギャップ指数」で、日本が146カ国中116位という状況がある。改善に向け、内川さんは「松本から発信したい」と話す。
第2期は7月から。無料説明会とミニ講義が14日午後2時から開かれる。同校TEL0263・32・5589