大桑の地域おこし協力隊員川内さん 木曽路の配送好調

大桑村の地域おこし協力隊員・川内智保子さん(61、須原)が、旧中山道の木曽路を歩く旅行者らの荷物を預かり、次の目的地まで届ける配送事業をしている。インバウンド(訪日客)の復活もあり、利用は好調という。
朝に宿泊施設で利用者から預かった荷物を、午後3時までに次の宿泊施設などに届ける。主に南木曽町から塩尻市の奈良井宿までが営業範囲で、預かる荷物は2個から。例えば、大桑村から木曽町中心部までは1個千円、南木曽町から奈良井宿までは同2千円。郡外への配送は応相談。
川内さんは大阪で22年間、旅行会社に勤めた経験があり、2020年に隊員になり、観光振興を担当。総合旅行業務取扱管理者などの資格を生かして翌年、郡内のツアーなどを手がける個人事業「遊山倶楽部fielder(ゆさんくらぶフィールダー)」を立ち上げ、木曽路歩きなどを企画・運営している。
配送事業は、旅行者などから「木曽路を歩きたいが、重い荷物がネック」と聞いて考案した。今年3月から本格稼働したところ、2カ月で延べ約80人の利用があり、予想以上の出足という。
自然が豊かな土地で暮らしたいと、移住してきた川内さんは「木曽路の景色は格別。荷物を気にせず、歩いてゆっくり見てほしい。村の魅力発信の一助にもなれば」と話す。
個人のほか、旅行会社のツアーなどにも対応する。