【像えとせとら】松本市山と自然博物館 デーラボッチ (同市蟻ケ崎)

愛嬌たっぷり緑の巨人

長く伸びた巨大な手足に圧倒されるが、おむすびのような形の顔は、にっこりと笑っていて愛嬌(あいきょう)がある。緑の巨人は、アルプス公園にある博物館のオリジナルキャラクター。愛称「デーラくん」だ。
ひざを抱えて座っている姿で高さ約2・1メートル、手の長さ約1・4メートル、足は約1・3メートル。ごく硬いFRP(繊維強化プラスチック)でできていて、「子どもたちが乗っても、びくともしません」と同館主事の内川潤季さん(33)。
2007年、同館が前身の「アルプス山岳館」からリニューアルオープンした際、いくつかのキャラクター候補の中から、公園を訪れた子どもたちに実施したアンケートで選ばれた。
全国各地で山や湖を造ったとされ、松本平にも言い伝えがある大男「デーラボッチャ」がモチーフ。その格好は夜に活動し、昼間は山に扮(ふん)していたことを表した。縫いぐるみやキーホルダーなどのグッズもある。
「柔らかい印象。博物館の顔として活躍してくれています」と内川さん。FRPの像は触れて遊ぶこともでき、手足の間をくぐると起きる“サプライズ”に、喜ぶ子どもも多いという。
同館入り口から見える公園の「家族広場」には、デーラボッチャの足跡とされる「あしの窪」がある。デーラくんの足とどちらが大きいか、比べてみては。