【小林千寿・碁縁旅人】#15 ゴルフ練習再開

1980年代、ゴルフ・イベントで尾崎直道プロと著者

紳士の嗜(たしな)み三ゴ

秋も深まり紅葉が美しい今、国内外で日本選手が大活躍する明るいニュースは嬉(うれ)しいです。
その中でも女子プロゴルフ選手の若さ、層の厚さに驚かされています。
2019年8月にAIG全英オープンで渋野日向子プロが19歳で優勝した時の衝撃から、オリンピックで銀メダルの稲見萌寧選手、小柄ながら安定した成果を出している古江彩佳選手ら、テレビ観戦しているだけで華やかさが伝わってきて楽しいです。
昭和の頃、錚々(そうそう)たる方の趣味は「三ゴ(ゴルフ、碁、小唄)」と言われ、料亭などで囲碁のお稽古をし、食後に小唄を披露される粋な時代もありました。
私もゴルフ練習場に兄弟子たちに連れられて見よう見まねでゴルフを始めました。車の運転もしていたので駆り出され、数年は途切れ途切れに続いていましたが、その後は、けが、海外滞在などでゴルフから長年遠ざかり、初心者のままでした。
コロナ禍で運動不足解消に何かスポーツを始めたいと思っていた矢先に松本の囲碁ファンを通じてゴルフの練習を30年ぶりに再開しました。
今は松本滞在中に里山辺のゴルフコミニュティウエストピークで週1回、1時間ほど練習しています。都会の練習場と違い、田んぼ、ソバ畑、ブドウ畑に囲まれ、爽やかな空気の中で山々に向かって打つ爽快さは最高です。
そして、その奥の部屋で週2回(毎週木・土曜日午前10時~午後3時ごろ)開かれる囲碁会ができたので、私はゴルフ練習場に来られる囲碁ファンに、指導をさせていただいています。
それが半年前くらいからですが、地元の方々との交流・囲碁指導を通じ、自分にも「松本気質」が流れていることに気付かされつつあります。小さい時に松本を出て世界中を歩き回りましたが、改めて松本が素晴らしい所だと密(ひそ)かに喜んでいます。(日本棋院・棋士六段、松本市出身)