【ガンズリポート】元選手・飯田さんスタッフに

「何でも屋」ピッチ内外で活動

松本山雅FCの主力DFとして活躍した飯田真輝さん(36)が、スタッフとして戻ってきた。選手の育成から地域貢献活動まで携わる自称「山雅の何でも屋」。初めて移籍してきた2010年からの経験すべてを還元したいという。
山雅では、J1だった19年までプレーした。20~21年をJFLのクラブで過ごし、現役を引退した。
2年離れて、改めて「山雅は特殊。地域の支えに恵まれている」と感じたという。「あぐらをかいているのかな」とも見えた。
J3に降格し、「原点回起」をスローガンに掲げた古巣に戻り、「会社、チーム、サポーター、スポンサー、いろんな人たちが一つになるための、つなぎ目の存在になる」と話す。
その思いは前代未聞のポスト名に表れる。「コミュニティー・ボンド・ビルダー」。地域の絆の作り手|といった意味合いだ。候補だった「スクールコーチ」を保留し、自分らしいものを─と、同僚と考えた。略称は「CB2(シービーツー)」。現役時代のポジション、センターバック(CB)とかけた。
ピッチ内外での活動を思い描く。地域で対話を重ねて応援の輪を広げつつ、山雅の象徴になるような選手、特にCBを育てたいという。
就任初日の1日、小学生低学年の指導現場に立ち、ミニゲームでは「味方が困っていたら助けてあげて」と大声を掛けた。「(現場は)身の引き締まる思い。『(飯田って)誰?』という子もいたが、一緒にサッカーをして何かを感じてもらえれば」と話した。