【ガンズリポート】マッチレビュー 30節・8日 山雅1-4盛岡

好不調の波立て直しを

前節はヴァンラーレ八戸に逆転勝ちした松本山雅FCだが、今節はいわてグルージャ盛岡に先制されると、一度も追い付けずに敗れた。今季は先制点を許した試合は、2勝3分け8敗と弱さが目立つ。AC長野パルセイロとの信州ダービー第1戦もその一つ。10月15日の第2戦は、同じ轍(てつ)を踏まないことがポイントになる。

次は信州ダービー「たとえ脚折れても」

盛岡戦の痛恨は前半34分だった。左サイドでボールを持った相手に、サイドバックのDF下川陽太の寄せが甘い。2メートルほど距離を取り、相手がキックの体勢に入っても、圧力をかけられない。ゴール前に好クロスを入れられ、豪快に決められた。
サイドからのクロスは警戒していたはずだった。2日前、霜田正浩監督は「相手はクロスの得意な選手がいてどんどん上げてくる。特長を抑えたい」。それができなかった。
4試合ぶりに出場した下川は「しっかり(試合の流れに)入ろうと思ったが、うまくいかなかった」と表情をこわばらせた。
「分かっていてやられるのが一番悔しい。次から徹底したい」と霜田監督。「ミスを他の誰かがカバーすることができなかった」とも言った。
力強さを見せた翌週に、もろさを見せる。そんな好不調の波が、今季のチームにはある。長野戦は立て直せるか。24歳の副主将、MF菊井悠介は「たとえ脚が折れても」、同い年のMF住田将は「筋肉がちぎれようが」、25歳のエースFW小松蓮と22歳のMF村越凱光は「死に物狂い」。若手はそれぞれ強い表現で覚悟を口にした。
序盤から厳しく戦って先制点を挙げ、勝利につなげたい。