【ガンズリポート】マッチレビュー 19節・22日山雅3-0八戸

3得点5試合ぶり白星

松本山雅FCは、白星も複数得点も5試合ぶりだった。2点目のFW鈴木国友は3節以来4カ月ぶり、3点目のFW渡邉千真は今季移籍後初めてのゴール。J3トップの得点数を誇るチームで、取り残されていたストライカーたちが、リーグ前半の最後で輝いた。

リーグ前半最終戦ストライカー2人輝く

雨中の激走だった。後半33分、鈴木はハーフウエーの手前からドリブルを始めた。ゴールへ一直線。一度、ボールを失ったが奪い返し、最後は左足で流し込んだ。
一昨季のJ2山雅でハットトリックを記録した。28歳になる今季、復帰1試合目に1得点したが、後が続かなかった。
「自分の中で大きく変化があった」という。例えばボール奪取。「ぶつかる勢いで相手の懐深くに行く」。この日の奪い返すプレーも、思い切った踏み込みからだった。
「変化の方向は間違ってない。後半戦はもっと結果を出したい」
渡邉は「きつい時期を過ごした」と振り返った。開幕して間もなくけがで離脱。復帰後も精彩を欠き、足元に来たクロスを合わせ損なったり、GKとの1対1を決められなかったり。J1通算104得点の36歳は「松本でパワースポットを巡った」という。
この日は縦パスに抜け出し、右足できれいに決めた。直後、ゴール裏に向かってお辞儀した。「とっさに出たパフォーマンス。お待たせしましたって」
サポーターだけではない。「本当に心の底から2人に点を取ってほしかった」と霜田正浩監督。エース小松蓮がいない試合で思いが通じ、「勝ったこと以上にうれしい」。リーグ後半を見すえ、喜びを大げさに表現した。