【中村小太郎・駆け出し百姓の自然農奮闘記】#65 「タネ採り農家」挑戦しませんか?

「種子が消えれば、食べ物が消える。そして君も」―ベント・スコウマン。日本ではあまり有名な人ではありませんが、北極圏の永久凍土の地下に「地球最後の日のための貯蔵庫」というシードバンクを作った人です。ここには300万種類の作物の種子が保存されています。地球最後のとは穏やかではありませんね。
さて、種。一番身近なのは、ホームセンターの種売り場でしょうか。とても多くの種類が売られています。野菜の種は、ほとんどがF1種といって、種取りをしても同じものが翌年できない一代限りの種です。メンデルの法則でそのようにしているのだそうです。
私は、固定種、在来種の種を使います。ホームセンターのものに比べるとべらぼーに高いです。でも種取りをしてつないでいくので、長い目で見ると経済的ではあります。スコウマンのような大規模なものではありませんが、自然農家はシードバンクを農地に作り希望者に分けている人も多くいます。自家採種のプチ自慢なんでしょう。
私が賛助会員として、マルシェなどで種販売などのお手伝いしている公益財団法人自然農法センター(松本市波田)から、「有機農業のタネ採り農家募集」(指定採種品目の栽培から種取り、乾燥、納品して委託料を頂くもの。詳しくは同センターHP)の案内が来ました。こちらをお読みの農家のみなさん!一緒にチャレンジしてみませんか!きっと上手な種取りのこつも学べます。種取り名人と呼ばれたい。