追分屋旅館のワイナリーで待望の新酒 温泉宿のワイン完成

創業60年を迎えた美ケ原温泉の追分屋旅館(松本市里山辺)。人間なら還暦だ。「めでたい年と重なり、また新たなストーリーができました」と笑顔を見せるのは3代目の花岡秀敏さん(43)だ。
同館は昨年7月、ワイナリー「DOMAINE DE YUNO HARA(ドメーヌ・ド・ユノハラ)」を設立。8月末にブドウを仕込み、12月に待望の新酒が完成。来館客に提供を始めた。
出来上がった白ワインの名前は「Delaware&Niagara(デラウェア&ナイアガラ)2023」。辛口でフルーティーな味わいが特長という。
コロナ禍を乗り切るため始めた醸造だが、元々ワインに興味があり、ソムリエ資格も持つ花岡さん。「ゆくゆくは『あの宿のワインが飲みたくて』と言ってもらえるワインを造りたい」。里山の温泉街から爽やかな香りが漂い始めた。