「缶コレクター」に聞く―お菓子缶の魅力紹介

デザインなどがおしゃれでかわいい「お菓子缶」。中身はもちろんおいしいが、その自慢の菓子を入れる缶が松本地方でも人気を集めている。4店のこだわりの缶を紹介し、「缶コレクター」に魅力などを聞いた。

紙箱からリニューアル

開運堂(本店・松本市中央2)の「白鳥の湖」。安曇野に飛来する白鳥の水彩画が印象的。「松本のかわいい菓子」として人気だ。
中身はスペインの伝統菓子、ポルポローネ。紙箱を「缶にして」という要望に応えて約5年前にリニューアル。「缶にしてコレクター人気も高まった」と渡辺恭子常務。
カプセルトイ「全国のかわいいおやつミニチュアコレクション」にもなっている。16枚入り1836円。本店TEL0263・32・0506

赤と白のオリジナル缶

小麦のお菓子アトリエブレ(松本市蟻ケ崎5)のオリジナル缶。赤と白をベースに、女の子のキャラクターを使い、今年のバレンタインデーに合わせ作った。
デザインは同市出身のデザイナーに依頼。「缶はパッケージ的にかわいく、開けた時のわくわく感が楽しめる」と、社長でシェフパティシエの栗田健志郎さん(41)。
中身は季節ごとに変わる。数量限定で販売中(2700円)。同店TEL0263・31・3490

松本らしいデザイン

土産用の菓子などを製造するエムズファクトリー(松本市南松本1)の「城下町・松本クッキー缶」。松本らしさが詰まったオリジナルデザインだ。
ポストカード用のイラストを流用。中身は松本をイメージできるクッキーを詰めた。
「全国に出せる松本土産」がコンセプト。堀内美恵子代表は「イラストに引かれ購入する人が多い」と話す。
2300円。長野道梓川サービスエリア(上り)などで扱う。同店TEL0263・28・8099

アンティークな雰囲気

焼き菓子やパンのazumino MARL(安曇野市豊科)が販売するミニマカロンを詰めた「ハミング缶」。アンティーク雑貨のようだ。
大阪市の製缶会社が製造した缶に一押しのマカロンを詰めた自信作。ゆくゆくはオリジナル缶にする予定だ。
同店の仁田圭一さん(39)は「スイーツを通し、安曇野の魅力を発信したい」と話す。1650円。
問い合わせなどはインスタグラムのダイレクトメールから。

思い出と共にコレクション

「缶はかわいく、中身はおいしい。実用的で思い出もよみがえります」と、お菓子缶の魅力を話す縣彩さん(37、松本市井川城)。コレクター歴は25年だ。
50個ほど集めた。ハイビスカスが描かれた缶は新婚旅行の時に買い、世界遺産「モン・サン・ミシェル」が描かれた缶は両親からの土産。缶には思い出が詰まっている。また、毎年デザインを変える缶は必ず購入し、どうしても欲しい缶は、遠方まで足を伸ばして入手する。これが「コレクター魂」だ。
「かわいいだけでなく、芸術的な缶もある。胸がきゅんとするものを買っています」