【働くママ・パパ】理学療法士・整体師 宮澤未穂さん触れ合うことを大事に

松本市中山の理学療法士宮澤未穂さん(39)は、夫匡(ただし)さん(40)と子ども2人の4人暮らし。介護療養型老人保健施設「びおら」(島内)で働く傍ら、自宅で「癒しのリハビリテーション整体院にこっと」を開き、心と体をケアしています。
★父が勧めた仕事に
宮澤さんは静岡県出身。理学療法士に興味を持ったのは高校3年の時。父親の勧めで職場を見学したことがきっかけです。
人の体に触れる仕事を見てやりがいを感じ、資格が取れる大学を受験しますが不合格に。神奈川大理学部に入学しますが、1年生の終わりごろ「何か違う。未来が見えない」と両親に相談。理解を得て中退し、再受験を決めます。
岐阜県の専門学校に合格し、3年間みっちり学びます。卒業後は諏訪市内の病院に就職。しかし、体調を崩し実家に戻ることに。そこで高齢者施設での仕事に出合い、全力投球します。
★子どもの食物アレルギーをきっかけに
結婚を機に松本市に移住し、現在の職場に就職します。2人の子どもに恵まれますが、食物アレルギーがあることが分かります。
「『体にいいものを食べさせないと』と頭がいっぱいに。表示を見るとこれも駄目、あれも駄目で買うものがないくらい…。病的なほど必死でした」
そんな時、友人の誘いで出かけた整体師の講演会が転機になります。「お母さんのにおいや温かさが子どもにとって一番の薬です」。そんな話を聞きながら、自分は人に触れることが好き、食べ物や治療も大事だけど、子どもと触れ合うことが一番大切だと気付きます。
すぐに整体を学び始め、練習も兼ねてわが子と触れ合う時間をつくります。すると子どもたちの症状が少しずつ改善していきます。
体を動かし緩めると感覚や感情がさえ、自分の好きなことが分かるようになる─。そんな自分の体験を大勢の人に伝えたいと、会社に相談してフルタイムからパート勤務に変わり、整体と「二刀流」でやっていくことにします。
★施術
目指すのは「やわらかくあたたかな体」に導くこと。やわらかくあたたかな体とは、生きているだけで心地よく感じる、心も体も健康で元気な状態といいます。
整体は大人、小中学生のほか、親子(大人+中学生以下1人)コースも用意。小学3年生の長男旭君(9)、1年生の次男日向(ひなた)君(6)のアトピー改善につながった施術を伝えたり、ママのためのセルフケアも行ったりしています。
「考え過ぎると不安や緊張でいっぱいになりますが、体を動かすとすっきりして前向きになります。来てくれた方が元気になっていく姿を見るのが何よりうれしい。理学療法士になることを応援してくれた両親のように、私も子どもたちが好きな道に進めるように応援していきたいです」
宮澤さんのインスタグラムはこちら