PTA私の思い②

PTAについて中信地区の保護者の思いや考えを紹介した記事(5月10日付)を読んだ読者から、多くの反響がありました。今回はPTA業務のアウトソーシング(外部委託)を請け負う近畿日本ツーリスト(東京)の取り組みと、保護者の意見を紹介します。

旅行会社が業務を受託 経験ある社員がサポート

旅行大手の近畿日本ツーリストは昨年夏から、「PTA業務アウトソーシングサービス」 =ウェブサイト= を始めました。提供するサービスは▽広報誌などの印刷、デザイン、封入発送など▽PTA専用のウェブサイト作成▽行事の受付、事務作業など人手不足の時の人材派遣|などです。
同サービスを担当する「グループ・トラベル・コンサルタント」によると、アウトソーシングを始めたきっかけは、社員の間でもPTAの役員について話題になっていたこと。修学旅行などの企画で学校と長年関わっている強みを生かし、「旅行以外でも力になりたい」と社会問題にもなっている部活やPTA業務などを担う新規事業を検討。まずはPTAのサポートから取り組むことにしたといいます。
「今までお手伝いして好評だったのは、ホームページや広報誌の制作、合唱コンクールの受付です。PTAの経験がある社員が大勢いるのが強みです」と同社。中でもイベントの受け付け業務は、「わが子の出番を見られないかも」といった不安が解消され喜ばれたといいます。また、「不慣れな保護者がやるより、プロに任せた方がスムーズにいく場合も多い」という声もあるといいます。
最近多いのは、外国人の保護者向けに学校のお便りを翻訳するサービス。今後は学校行事やPTA主催イベントの企画・運営、ライブ配信なども提供していきたいといいます。

簡略化・一部委託視野に 交通安全など見守りは必要

◆PTAの仕事は正直、面倒だなと思うことはありますが、交通安全に関する活動は必要だと思います。具体的には交通安全教室のサポートや、青色回転灯を取り付けた防犯広報車「青パト」などです。
今の世の中、何が起きるか分かりません。不審者、踏切事故、交差点での人身事故…痛ましいニュースを見聞きすると、子どもたちの見守りは必要だと感じます。
子どもが3人いるので役員の経験は数回あります。そこで感じたのは、特に大きな役を務めるには、心身共に健康でないとできないということです。
下に小さい子どもがいたり、「ワンオペ育児」だったりすると本当に大変です。子どもの預け先がなく、「お金を払うから誰かにやってほしい」という人もいました。
これからはすべて保護者がやるのではなく、一部はアウトソーシングしてもいいと思います。(子ども小4、中2、高2)

子らのために必要な役割も

◆昨年度は副会長、本年度は顧問を務めています。うちの小学校は児童数が多くまとめるのは一苦労ですが、みんなで協力して行っています。
共働き世帯が増えて家のことで手いっぱいという人も多いですが、PTAは必要だと思います。今は子どもたちが安全に登下校できるのが当たり前とはいえません。地域のサポートを得られる場合もありますが、PTAが行わなければいけない部分はあると思います。
活動を継続するには、役員の数や会議の開催日時、回数などを見直すべきだと思います。現状の活動のうち、必要なものと簡略化できるものを見極め、少しずつでも実践していけば解散せずに済むのではないでしょうか。(小6)