塩尻の子育てサロン「里カフェぽっかぽか」 親子で「癒やし」の交流

塩尻市洗馬小曽部の山の麓に、親子でゆったり過ごせる子育てサロン「里カフェぽっかぽか」があります。未就園児とその家族を対象に室内外での遊びを用意するほか、飲み物などの提供もしています。

無理なく自然体験も

★どんな場所?
森を拠点に自然体験活動などを企画するNPO法人「わおん」(塩尻市)が2020年7月に「旧柏茂(はくも)会館」を所有したことをきっかけに、翌年「里カフェ|」を始めました。同法人が行う野外活動はそれまで山中や森林が中心だったため、授乳やおむつ替えが必要な小さい子どもを持つ母親が利用するにはハードルが高いと感じていたスタッフたち。「小さい子連れでも無理なく自然体験に参加してほしい」と、施設と融合させた活動を企画します。
保育士で森林セラピストの荻場美穂子さんは、野外遊びを教える一方で昼のスープ作りを担当します。「ママにはゆったりとした気持ちで子どもと過ごしてほしい」と一人一人に寄り添います。
高校教師でもある鈴木真弓さんは「小さい子どもと家で過ごすお母さんにとって、安心して交流できる居場所は大切。時間に縛られることなく、ここでしかできない体験をしてほしい」。たき火調理などを担当します。
室内には電気カーペットが敷かれ、赤ちゃんから幼児まで遊べるおもちゃが種類豊富に用意されています。玄関には雪遊び用のそりがあり、防寒着を持参すれば外遊びもできます。日によっては室内の窓を開けて庭のたき火を楽しんだり、部屋から山々を眺めたりといったこともしています。

★活動
冬季(12~3月)は毎月1回、午前10時~午後3時に施設を開放します。取材に行った1月17日は、市内に雪はありませんでしたが、小曽部に入るとあちらこちらに。初参加の親子3組を含む9組が訪れ、会社の休みをこの日に合わせたというパパもいました。
過ごし方は自由、入退出も自由です。午前中は7組が散歩に出かけ、2組は室内で遊びました。昼食の時間になると、みんなでテーブルをセッティング。それぞれ持参した弁当を、豚汁(100円)とともに味わいました。
午後のティータイムでは、ママ同士が子育ての悩み事などを話し合う姿もありました。

参加者の声
男の子(2)のママ(塩尻市宗賀)は「時間がのんびりと過ぎていく空間で、息子と過ごせるのがいい。昼食を食べた後、午後もゆっくり過ごせるのでありがたいです」。女の子(2)のママ(同)は「家では日中娘と二人きりだけど、ここではほかの子の刺激を受けたり、散歩をできたりするので気に入っています」。
男の子(3)のママ(松本市神林)は「ここの空気感が好き。コロナ禍に出産・育児をしてきたので神経質になりがちだけど、親子でゆったり過ごせる癒やしの場所です」。
みんな居心地の良い空間に大満足でした。

【里カフェぽっかぽか】
げんすけの森柏茂交流会館(塩尻市洗馬4007―1)。3月の開催日は13日。参加費1組500円(食材費は別途実費。冬季は暖房費として100円追加)。要予約。申し込みはTEL0263・87・3005(わおん事務局)。ウェブサイト