野沢菜漬け「名人」表彰 ホテル玉之湯つけもの喫茶で来店客が投票

松本市浅間温泉のホテル玉之湯直営店「つけもの喫茶」は1月24日~2月12日、各家庭の野沢菜漬けを来店客が食べ比べて好きな味に投票するコンテストを開いた。中信地区など県内の23人が24点を出品。上位の得票が僅差のため順位は付けず、5人を「名人」として表彰した。
期間前半に予選をした後、上位12点による決勝を実施。延べ約400人が味を比べて好みの味に票を投じた。2月21日に開かれた表彰式には胡桃澤房子さん(72、浅間温泉1)、中野みさをさん(84、安曇野市堀金烏川)、永原正三さん(70、塩尻市広丘野村)、堀島敬子さん(66、松川村)が出席し、表彰状と副賞を受け取った。
各人とも、野沢菜は自分で育てたり、地元で栽培されたりしたものを使用。調味料の分量は長年の勘に頼って「目分量で」という声が多く、甘めの味やみそ風味など各名人の個性的な味を食べ比べながら漬物談義に花を咲かせた。
昨年に続いての出品で、初めて名人になった永原さんは「昨秋はお菜(野沢菜)の出来がいまいちだったが、試行錯誤したこだわりの味。喜ばれるとうれしい」と話した。このほか、伊那市の酒井理恵さんも名人に選ばれた。
漬物文化の伝承を願ってコンテストを開く同店は、「たくあん漬け食べ比べコンテスト」を3月10日まで開いている。