松本の彫刻家・蛭田香菜子さんが「ケ」テーマに個展

木曽町福島の「ギャラリーカフェSOMA(ソマ)」で、彫刻家の蛭田香菜子さん(松本市)の個展が開かれている。陶土や針金、麻などの異素材を組み合わせた作品を手がけ、エクセラン高校(同市)美術科の教諭でもある若手作家の、ドローイング(素描)を含む13点を展示している。3月末まで。
テーマは、ハレ(儀礼や祭りなどの非日常)とケ(日常)の「ケ」。石粉粘土の塊から麻の糸を出し、産毛を表現した顔の彫刻や、白く塗った自画像に紫色の毛糸を付けたドローイングなど、産毛から「ケ」を連想した作品や、ハンガーを針金の造形だけで表現した彫刻などが並ぶ。
蛭田さんが木曽地域で開くアートプロジェクト「木曽ペインティングス」に参加している縁で、今回の個展はその一環として開かれた。
「会場の窓が広く光が入るため、天気や時間で空気感が変わるのがすてき」と蛭田さん。「鑑賞者の日常の風景と照らし合わせて見てもらえたら」と話す。
午前10時半~午後4時半、入場無料。営業日は同店のインスタグラムで確認を。樹脂粘土や針金などで「光る野菜」を作る無料ワークショップを3月10日午前11時~午後1時半、会場で開く。参加希望者は直接会場へ。