【像えとせとら】白馬グリーンスポーツの森馬の親子・白馬村北城

「マンガ王国 」で設置その後“放牧”

尾をなびかせる親は高さが2メートル近く、子は1.4メートルほど。大きな顔に太い脚、子馬は右前脚をぴょこんと上げたしぐさがかわいらしい。こけむすなどして表情は分かりにくいが、牧歌的な雰囲気が来園者を癒やす。
説明書きはないが、施設の関係者らによると、作者は青森県出身の漫画家・絵本作家の馬場のぼるさん(1927~2001年)。代表作の絵本「11ぴきのねこ」シリーズは記者も大好き。ちょっととぼけた馬場さんの画風と、ほのぼのとした像のフォルムが合致する。でも、出身地でもない白馬に、なぜ馬場さん作の像が?
1982(昭和57)年夏、馬場さんもメンバーだった漫画家の親睦団体「漫画集団」の創立50周年を記念して同村に「マンガ王国」が“建国”され、約1カ月間、多彩な催しを繰り広げた。親子の馬は、白馬駅前に設置された王国のモニュメントだった。
漫画集団と共にイベントを企画した日本旅行(本社東京)の元社員、松浦哲也さん(77、神奈川県)によると「(像の設置は)開国している間だけの予定だったが、置いたままになった」。駅前整備に伴って二十数年前に現在地に“放牧”され、王国の名残を伝えながらのんびりと暮らす。
現在の村キャラクター「ヴィクトワール・シュヴァルブラン・村男Ⅲ世」にも通じる、ゆるさと愛らしさ。疲れたらまた、親子に会いに来よう。