【ガンズリポート】移籍後初ゴールの表原歓喜のち暗転

移籍後初ゴールの喜びは、大敗でかき消された。松本山雅FCのMF表原玄太。5日の町田ゼルビア戦で、いったんは同点に追い付くミドルシュートを決めたが、その後にチームが退場者を出して攻守にちぐはぐになると、自身も持ち味を出し切れずに終わった。

5失点原因に向き合えるか

出場は5試合ぶり、先発となると8試合ぶりだった。「すごく気持ちが入っていた」。前半14分、FKからのクリアボールが目の前に来ると、迷わず右足を振り抜いた。
徳島ヴォルティスから今季加入した25歳。「サポーターのみなさんに楽しんでもらいたい、(楽しさを)共有したいと常に思っている」。自身3季ぶりのゴールを決めて、観客席に向けて両人さし指を掲げた。
しかし、その後は気持ちとは裏腹の展開に。2分後にDF常田克人にレッドカードが出され、同42分に町田のFW中島裕希に勝ち越し点を奪われた。表原の目の前を通った中島が最終ラインの裏へ抜け、フリーでヘディング。表原は「(仲間に)声をかけるべきだったかも」と悔やんだ。
ただ、この試合で、連係のほころびはピッチのそこかしこで起こっていた。試合後に柴田峡監督は、最終ラインの人数を途中5から4、そして5に戻す指示をしたと明かした上で、「(4人にしたときに)中の選手にきちんと伝わっていなかった」と嘆息。大量失点は、半ば必然だった。
17試合で失点29は、東京ヴェルディと並んでJ2最多だ。「(失点の)原因に真摯(しんし)に向き合わないと」と表原。主将の守備的MF佐藤和弘は「誰も助けてくれない。今いるメンバーで打破しないといけない」と悲壮感を漂わせた。