【ガンズリポート】「来季につなごう」運営サポート役の思い

来季J3降格が決まったJ2松本山雅FCは5日、本拠地サンプロアルウィンでの今季最終戦で、V・ファーレン長崎と戦う。ホーム試合の運営をサポートしてきた人たちにとっても「来季につなごう」と臨むシーズンの納めだ。
今季の山雅はホームでも苦しんだ。ここまで20試合で5勝(7分け8敗)にとどまる。
「勝利インタビューとか、勝つ前提で放送スタッフが準備してきたことが、あまり生かせなかった」。サンアルで場内アナウンスを担当するMCの小島雅代さんは残念がる。
サポーターの雰囲気は、放送ブースから感じてきた。残留の可能性が少なくなるのに反比例するように、熱気は増したという。「声は出せなくても、手拍子やジェスチャーがスタジアム中で起きていた」
前回のホーム戦、11月21日のレノファ山口FC戦は、今季最多の7811人が入った。大旗を振る応援も解禁され、「『見捨てないぜ。チームの一員だ』という、山雅サポーターらしさを本当に感じた」という。
「それに応えるように、最終戦はチームに意地を見せてほしい。勝利のインタビューをサポーターに届けたい」と小島さん。
入場ゲートやグッズ売り場で接客などを担うボランティア組織チームバモスの代表・丸山亨さん(44)は「残念なシーズンになったけれど、来年も見に来たいと思ってもらえるようにしたい」と最終戦に向かう。
今季は、コロナ禍もあってボランティアの確保に苦労したという。「ただ大きなトラブルはなく、よかった」と振り返る。
最終戦は、バモスのメンバーが感謝の言葉をつづったボードをコンコースに張り出し、試合後も手書きメッセージの横断幕を出口などに掲げて、観客を見送るという。
「チームには『山雅って、やっぱいいな』と思ってもらえるプレーをしてほしい」。丸山さんはそう望んでいる。