【ガンズリポート】マッチレビュー 16節・1日 山雅1-1愛媛

野々村起死回生ヘッド

松本山雅FCは、前半にMF村越凱光が相手選手を突き倒して退場になり、後半10分に先取点を奪われる苦しい展開だったが、同28分にDF野々村鷹人が、起死回生の同点弾を頭で決めた。5試合ぶりに出場した25歳のゴールで、劣勢から勝ち点1をもぎ取った。

菊井とのホットラインで復活をアピール

敵陣でのFK。MF菊井悠介からのボールに、山雅の選手たちがなだれ込む。合わせたのが野々村だった。
「誰かが決めてくれればいいと蹴った」と菊井が言えば、野々村も「大きい選手が(落下点に)入っていき、自分にボールがきた」と、偶然の産物のような言い様だ。
だが、必然とも言える。Jリーグによると、今季の山雅でセットプレーからペナルティーエリア内へのボールは、菊井↓野々村のパターンが8本で最多。いわばホットラインだ。
2人には学生時代からの縁も。ともに流通経済大出身で、野々村が1学年上。ピッチ外でも一緒に行動することが多かったという。「菊井からは、いつもいいボールが来る」。プロ初の公式戦ゴールとなった5月の県選手権決勝も、菊井のCKを頭で決めた。
愛媛戦は、個人的にも復活をアピールしたい試合だった。今季開幕から11戦連続で先発したが、警告累積の出場停止を機に、ここ4試合は出番がなかった。
この間、課題と感じている足元のプレーを重点に、コーチと練習したという。「愛媛戦は自信を持ってできた。実戦を重ねて磨いていきたい」
山雅でプロになり3季目。理想の選手像は、大学の先輩でもあるクラブのレジェンド飯田真輝さん。頭でも足さばきでも山雅の柱を目指す。