【眺めてみれば】#17 梅ケ枝町の消火用バケツ(松本市)

防災意識の向上が今の役目に

深志神社と相澤病院の間、梅ケ枝(うめがえ)町にある交差点に、「消火用」と書かれた赤いバケツが九つ並んでいる。バケツの側面には「たしかめて火を消してから次のこと!」の標語が印字され、底面には一~九まで番号が書かれている。
設置した年は定かではないが、「長年住んでいる人の話だと、40年ほど前にはあったらしい」と川上明彦町会長(74)。今は実際に火災が起きても防災訓練でも、このバケツを使うことはない。「地元の防災意識が高まればと、ずっと守っている風景なんですよ」と同町会防災部長の百瀬隆夫さん(75)は言う。
ただし、建物の北側壁面にかかる2本の竹ざおは、災害時、毛布を使って担架にするために備えてある。
消火用バケツが並ぶ風景は、宮村町一丁目の市道沿いにもある。こちらも必見だ。