【ガンズリポート】山雅夏祭りでみこし担ぎ

8月12日カターレ富山戦 並柳地区との縁 サンアル盛り上げ

松本山雅FCは、12日にサンプロアルウィンで行われるカターレ富山戦の一日を「山雅夏祭り2023」と銘打ち、縁日やビアガーデンなどさまざまなイベントを企画している。山雅の運営会社の事務所がある、松本市並柳地区の並柳神明宮奉納神輿(みこし)会メンバーら約30人によるみこし担ぎも、上位との一戦に景気をつけ、祭り気分を盛り上げる。
みこしは高さ約1・5メートルで、屋根の頂上に鳳凰(ほうおう)を戴く華麗な「江戸神輿」。2001年、現在は並柳商工会の会長を務める大嶋健資さん(69)ら、当時の並柳青年会員の呼びかけに応じた氏子らから集めた寄付金で、約300万円かけて作った。
神明宮の秋季例大祭(今年は9月23日)ではその6年前から、神輿会を担う青年会員らが手作りの樽(たる)みこしを担いできたが、「本物のみこしを作り、町に活気をもたらしたいという思いを実らせた」と大嶋さん。

山雅の運営会社が2015年に並柳地区に移転して以来、近隣地域との交流が続いている。ファン・サポーターと共にポスターを配り、街中を緑に染める「緑化活動」や、同時に行う清掃活動では、事務所周辺の住民や店も一緒に汗を流す。
加えてクラブプロモーション担当の片山真人さん(39)ら山雅のスタッフが、地域のイベントに積極的に参加。例大祭ではほぼ毎回、スタッフ数人がみこしの担ぎ手に加わる縁が今回、サンアルに招くのにつながった。
「この地区には転入者もすんなり溶け込む。彼らを中心にまちづくりができる開けた地域性が自慢」と、神輿会頭(かしら)の塩原大さん(39)。「当日は活気あふれるみこし担ぎで、サンアルを盛り上げる。山雅はすぐ近くにある存在だからこそ、常に新たな刺激を与え合いたい」と意気込む。
山雅事業推進部の渡邉はるかさん(34)は「特に若い人たちに、神輿会の皆さんの格好いい姿を見てほしい。自分が住む地域の行事に、関心を持つきっかけにもなれば」と期待する。
みこし担ぎは午後5時半から、サンアル場外のイベント会場「ファンパーク」に登場。ハーフタイムのピッチイベントでも披露され、夜空を彩る200発の花火と共演する。戦いの合間に響くおはやしの音色、観客の手拍子やかけ声が熱気を呼び、後半を戦う選手を後押しするだろう。