ChatGPTで効率化 松本商工会議所がAI講座

“良き副操縦士”うまく活用して

幅広い分野に浸透し、多様な活用法をみせるAI(人工知能)。便利で使ってみたいと思う一方、これまでにない、新しい技術を使いこなせるのか―と、不安に思う人も多いのでは。そんなAIのイメージを拭い去り、身近に感じてもらおうと、松本市の松本商工会議所は2月22日、「デジタル和座」と題した講座を信毎メディアガーデン(同市中央2)2階の松本ブルワリーで開いた。講師を務めた情報事業部のプログラマー、梶原悠さん(32)の話を聞いた。
今年がAIを使える人と使えない人の分岐点となる。AIという言葉自体に難しいイメージを持つ人が多いが、「ただの便利なサービス」であり、「機械でしかない」と思えば気が楽です。
これまでもさまざまなAIが存在しましたが、専門的な技術や知識がなければ活用することができませんでした。そんな中で2022年11月に公開された対話型AIチャットサービス「ChatGPT」。対話形式のスムーズな情報収集が可能で誰でも簡単に扱えるようになりました。
ビジネスや生活の中での課題が大量にある中で、ChatGPTなどのAIをうまく活用することで効率化を図ることができます。サービスの無料有料によってできることは変わりますが文書や資料の作成、データ分析にも活用できます。
これまで書類一つ作るのに30分かかっていたのが、5~10分に短縮できたり、膨大な情報から正確に分析し、新しい提案や解決策を示したり。「時間」「労力」「費用」の面で圧倒的なコスト削減が見込めます。
また、AIとの対話は新たな知識の収集や情報の掘り下げなどができ、今までは気付かなかった視点も見えてきます。知識の拡張が人間自身の成長にもつながるのです。
人手不足の中で、日常的に繰り返し行う業務「ルーチンワーク」をAIが担うことで生み出される時間を、新たな業務や作業に充てることができるのです。自分にとっての「良き副操縦士」という認識でうまく付き合っていきましょう。
そこで重要なのが表1に示した「明快かつ具体的な指示」などの「AIとの対話方法」と表2に示した個人情報の扱い方などのセキュリティー面です。
「どう活用したらよいのか分からない」「自分の会社には関係ない」などの理由から、遠ざけてしまう人が多いですが、まずは無料のものから、業務内容を問わずに触れてみることが知るきっかけにつながります。
松本商議所のDX推進部では、デジタル関係の相談や講座の依頼を受け付けている。同所TEL0263・32・5350