【中村小太郎・駆け出し百姓の自然農奮闘記】#66 季節の仕事

季節ならではの仕事が農家にはあります。梅雨時の梅干しの仕込みを梅仕事などといいますよね。わが農園には、ものすごく渋い柿の木があります。昨年は当たり年で1000個を取って、干し柿にしました。今年は300個くらいかな。さしずめ柿仕事でしょうか。おいしいですよね。
茶道の先生をしていた義母から聞いた良い話があります。茶の湯のお茶請け菓子は、干柿以上に甘いものはだめなんだそうです。自然の甘さを超えるものは侘寂ではないということなのでしょう。
そして秋の最後は豆仕事、大豆の収穫です。自然農園なかむらでは、子育て中のママ10人と「みんなの畑」という農業体験をしています。この時期にお子さまも一緒に全員で収穫作業です。
自分の家族の分だけ作っていた時は、手作業で脱穀していましたが、一昨年から大豆用のハーベスターという機械を使っています。500倍くらい早いです。私の住む塩尻市には一般社団法人塩尻市農業公社があり、ハーベスターも貸してくれます。農業機械は1年に1日しか使わないものが多くて、貸してくれるところがあると助かりますよね。
収穫した大豆で、来年2月に「みんなの畑」で子どもも一緒にワイワイガヤガヤと、みんなでみその仕込みをします。これで来年もおいしい手前みそで朝ごはんをいただけます。