整氷に滑り方指導も―朝日村スケート場支える有償ボランティア

誰でも無料で利用でき、現在では数少ない天然リンクの朝日村アイススケート場(針尾)は、今季も大勢の人が訪れにぎわっている。1周200メートルほどのリンクがある同場の運営を「縁の下の力持ち」として支えるのは、有償ボランティア団体「スケートリンクの会」(柳沢武利会長、7人)だ。
以前は村スケートクラブの保護者らが中心になって整備をしたが、スケート人口の減少などから3年ほど前に会を発足。水をまいての氷づくりやリンクの整氷作業、貸し靴の整備などを行う他、昨年度からは土日の午前中を中心に、利用者のサポートもしている。
小さな子ども連れや初心者、「昔滑ったことがある」という人から、毎日のように通う人までいる。貸し靴無料も魅力の一つ。200足近くあり、ほとんどは2011年に閉場した松本市の浅間温泉国際スケートセンターや、村民らからの寄贈だ。
しかし利用者の中には靴の履き方を間違えていたり、大きさが合っていなかったりする人も。滑りづらいだけでなく靴が劣化してしまう。そのため昨年度から、気になる人に声をかけ始めた。
正しい靴の履き方を教えると「ちゃんと立てた」「滑りやすい」と喜ぶ声が聞かれるように。「滑り方を教えてほしい」と声をかけてくる人もいて、できる範囲でサポートしている。小さな子の手をずっと引いて滑る親には「手を離して見守るのも愛情。そうじゃなきゃ上達しないよ」とそっと声をかけるという柳沢会長(65、西洗馬)。フィギュアのジャンプやホッケーのステップは、氷が傷むので遠慮してほしいとしつつ、「もっと多くの人たち、特に村の人に利用してほしい」と願っている。
利用は1月末ごろまでの予定(天候によって変わる)。午前8時半~午後5時(土日は6時)。村公式ラインで滑走の可否を配信している。同スケート場TEL0263・99・4080