災害に備え炊き出し体験―島立公民館で児童が参加

松本市島立地区の子どもたちが地域の歴史や文化に触れ、学びを深める「森・杜探検隊~自然体験学習チーム~」は25日、炊き出し体験を島立公民館で行い、小学生約30人が参加した。
災害でガスが使えない状況を想定。熱源は剪定(せんてい)した枝をまきとして燃やし、料理は冷蔵庫にありそうな食材で3品作った。
このうちオムライスは、食品の加熱や冷凍ストックなどに便利な高密度ポリエチレン製の袋を利用。米やシーチキン、ミックス野菜、ケチャップなどを混ぜたチキンライスを入れた袋と、卵と牛乳を入れた袋を用意。沸騰した湯に入れ、卵は約10分、チキンライスは1時間ほど湯せんした後、紙皿に盛り付けて食べた。
島立小6年の鷲澤司侑君(12)は「袋に入れて作れるご飯にびっくり。習ったことを頭に置いて、災害があった時に役立てたい」。探検隊代表の木下明子さんが、地震発生時に救命率が上がる「三角スポット」(大きな家具などに物がぶつかり生まれる三角形状の空洞)など防災の話もした。
同探検隊は、「子どもを地域で育てる」をテーマに住民有志が始めて9年目。木下さんは「災害時に、受け身ではなく自ら考えて動ける行動力を身に付けてほしい」と話した。